First Chronicle 魔導士ルイン
0. プロローグ
残された史実、知られざる真実、一人の魔導士が世界を救った事実。
人々は結果だけを受け止めて、
本当の真相真理を理解しないまま、
英雄の物語を紡いだ。
もし貴方が、
すべてを知りたいと思うのならば、
貴方自身で、この先を確かめると良いだろう。
別に知る必要はないと思うのならば、
そのまま退いてみるのも良い。
ただ、物語はここにある。
それだけは……どうか忘れないで欲しい。
── [ First Chronicle 魔導士ルイン ] プロローグ ──
昔、世界は平和だった。
世界の名は『ヴァーツィア』という。
ヴァーツィアには、
海があり、
緑があり、
広大な大地がある。
その世界ヴァーツィアに、人々は住んでいた。
豊かな自然、
澄んだ空気、
溢れる精霊、
神の恩恵に満ちているこの大地に。
しかし、環境は変わり始めていた。
いつから始まったことなのだろうか。
今の世界は平和を奪われ、暗黒に漂う闇に覆わようとしていた。
原因は、魔界から進軍してくる魔族……つまり、悪魔によるものである。
そして、
ヴァーツィア暦1711年。
魔物が徘徊し、悪魔が襲いかかってくる世界を変えようと、
一人の魔導士が立ち上がった。
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